15の心理学実験からまとめた「クリエイティブになる方法」

by 町田 龍馬 on 2012年3月28日

ビジネスを成功させるには、クリエイティブなアイディアやイノベーションを生み出せる人材が非常に重要だ。クリエイティブになることは生産性をあげることにつながる。では、クリエイティブになるにはどうすればいいのか? この疑問に答えるため、15の心理学実験から「クリエイティブになる方法」をまとめた。少しでもZen Startupブログの読者にお役に立てれば幸いだ。

アイディアを閃くための方法はないが、閃きやすい状態をつくることはできる

1952年に米国の詩人で学者だったBrewster Ghiselin氏は「The Creative Process」という本を出版した1。 Brewster氏は、アインシュタインや、ゴッホ、ピカソのように過去の偉人の文献を調べて、彼らがどうやってクリエイティブであり続けたのかを調べた。結果、偉人のアイディアやイノベーションは全て「無意識」から生まれており、それを生み出すための論理的な手法は見つけれなかった。また、Btewster氏は、当時成果を残していた科学者や、ミュージシャン、アーティストに「どうやってそのアイディアを閃いたんですか?」と尋ねたが、はっきりとした答えを見つけることはできなかった。

 

つまり素晴らしいアイディアやイノベーションは「無意識に閃くもの」なので、素晴らしいアィディアを閃くための論理的な方法やステップは存在しなかったのだ。では、クリエイティブになる方法はないのだろうか。 いや、そんなことはない。15の心理学実験によると、クリエイティブなアイディアが閃きやすい状態を、意識的に作り出すことは可能である。

クリエイティブなアィディアを生み出すには、どういう考え方をして、どういう状況に自分を置くべきか?

クリエイティビティに関して、これまでに多くの心理学実験が行われてきたので、15の文献を参考に簡潔にまとめた。

  • 専門性はときにクリエイティビティを阻害すると認識すること(思い込みは危険) 2,3
  • 障壁や困難から逃げずに、むしろ歓迎すること 4
  • すぐに決断せずに、まずは問題分析に時間をかけること 5,6,7,8
  • ポジティブでもネガティブでも良いので感情を高ぶらせること(ヤル気がない、つまらない、リラックス、満足している状態はだめ)9,10,11
  • 複数のアイディアを組み合わせること(正反対のアイディア、類似するアイディア)12 
  • 問題を自分の遠くから抽象的に考えること 13
  • 子供のような好奇心をもつ 14,15

まとめ

イノベーションを生み出すには「常に子供のような好奇心をもち、障壁を恐れず、時間をかけて抽象的に問題を理解し、感情を高ぶらし、複数のアイディアを組み合わせる」こと。
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参考文献

  1. Ghiselin, B. (1952). The creative process. New York: Signet.
  2. Wiley, J. (1998). Expertise as mental set: the effects of domain knowledge in creative problem solving. Memory & cognition, 26(4), 716.
  3. Yokochi, S., & Okada, T. (2005). Creative cognitive process of art making: A field study of a traditional Chinese ink painter. Creativity Research Journal, 17(2), 241-255.
  4. Finke, R. A., Ward, T. B., & Smith, S. M. (1992). Creative cognition: Theory, research, and applications. MIT press Cambridge, MA.
  5. Getzels, J. W., & Csikszentmihalyi, M. (1976). The creative vision: A longitudinal study of problem finding in art. New York: Wiley.
  6. Rostan, S. M. (1994). Problem finding, problem solving, and cognitive controls: An empirical investigation of critically acclaimed productivity. Creativity Research Journal, 7(2), 97-110.
  7. Fontenot, N. A. (1993). Effects of training in creativity and creative problem finding upon business people. The Journal of Social Psychology, 133(1), 11-22.
  8. Reiter-Palmon, R., Mumford, M. D., Boes, J. O. C., & Runco, M. A. (1997). Problem construction and creativity: The role of ability, cue consistency, and active processing. Creativity Research Journal, 10(1), 9-23.
  9. Isen, A. M., & Daubman, K. A. & Nowicki.(1987). Positive affect facilitates creative problem solving. Journal of Personality and Social Psychology, 52, 1122-1131.
  10. Isen, A. M., & Reeve, J. (2005). The influence of positive affect on intrinsic and extrinsic motivation: Facilitating enjoyment of play, responsible work behavior, and self-control. Motivation and Emotion, 29(4), 295-323.
  11. George, J. M., & Zhou, J. (2007). Dual tuning in a supportive context: Joint contributions of positive mood, negative mood, and supervisory behaviors to employee creativity. Academy of Management Journal, 50(3), 605.
  12. Rothenberg, A. (1996). The Janusian process in scientific creativity. Creativity Research Journal, 9(2), 207- 231.
  13. Förster, J., Epstude, K., & Özelsel, A. (2009). Why love has wings and sex has not: How reminders of love and sex influence creative and analytic thinking. Personality and Social Psychology Bulletin, 35(11), 1479.
  14. Harris, P. L. (2000). The work of the imagination. Understanding children’s worlds. Malden, MA: Blackwell.
  15. Zabelina, D. L., & Robinson, M. D. (2010). Child’s Play: Facilitating the Originality of Creative Output by a Priming Manipulation. Psychology of Aesthetics, Creativity, and the Arts, 4(1), 57-65.

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町田 龍馬

著者プロフィール

25歳 起業家。米国向けにFacebook解析ツールを「ZenMetrics」を開発しながら、NetConcierge.jpのインバウンドマーケティングとFANCAM.comの日本進出を支援(http://t.co/DX58UjKS)。過去に倖田來未FANCAMと学研カレンダーアプリの企画/ディレクション、マイクロソフトのコンサル。モットーは「海外経験者や起業家精神を持った人を増やして日本を元気にする」

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