Facebookファンを公式サイトに誘導するための5つのヒント

by 町田 龍馬 on 2011年8月24日

ソーシャルメディアが普及するにつれて、Facebookページと公式サイトの両方を運営する企業も増えている。時として、この2種類のメディアをどう活用していくべきか迷うこともあるかもしれない。ソーシャルメディアの最新動向にくわしいオンライン・マガジン「Social Media Examiner」に、Facebookページと公式サイトをどのように連動させるかを論じた興味深い記事が出ていた。参考になる点がたくさん見つかるのではないだろうか。

The New York TimesのFacebookページ(Social Media Examinerの記事より)

<以下、Social Media Examinerの記事から一部を要約して紹介>

Facebookの重要性がますます増しているとはいえ、会社の公式サイトは依然として顧客との主要な窓口となっている。そこでマーケティング担当者にとって課題となるのは、Facebookページに来てくれたファンに、公式サイトにもっとアクセスしてもらうにはどうすればよいかという点だ。

Facebookページのあちこちに公式サイトへのリンクを張っておくのは簡単だが、そうするとFacebook上でコンテンツを楽しみたいと思っている人から嫌われてしまうリスクがある。この点、マーケティングのうまい企業は既存のWebサイトとSNSを上手に使い分けている。そこで、Facebookページでのプレゼンスに影響を与えずに、公式サイトへのアクセスを増やすためのヒントを5つ紹介しよう。

1. ランディングタブを上手に活用しよう

ランディングタブ(Facebookのファンページの訪問者が最初に見るタブ。Webサイトでいうトップページ)を活用して、ファンに嫌われずにFacebookページから公式サイトにリンクする方法は多数存在する。本田技研工業(以下、ホンダ)はその良い例だ。ホンダのランディングタブには各車種をサムネイルで紹介するコーナーがあり、各車種に関するFacebookページと公式サイト内ページへのリンクが両方張ってある。車種ごとに、車種名をクリックすれば公式サイトへ飛び、写真をクリックすればFacebookページへ飛ぶよう設定されているのだ。

ホンダのランディングタグ(Social Media Examinerの記事より)

ここで大切なのは、Facebookページ内にすべてのコンテンツを置いてしまわないことだろう。Facebookページ以上の情報を求めるユーザーを公式サイトへ自然に誘導すれば、反感を買わずに済む。

なお、ランディングタブは、自社のページで「いいね!」を押したことのないユーザーだけに表示するタブを別途、自由に設定できるので、うまく活用したいところだ。

2. 公式サイトの記事やブログをシェアしよう

自社の公式サイト上のコンテンツを更新したら、Facebookのウォールにも投稿されるようにしておくのも有効だ。

同じ企業のFacebookページと公式サイトを訪れるユーザーはかなり重なってはいるが、公式サイトに掲載された新しいコンテンツをすべてチェックしているとは限らない。Facebook上で公式サイトの新しい記事やブログ投稿を紹介すれば、コメントや「いいね!」を通して、より多くの人に見てもらえるようになるはずだ。「The New York Times」をはじめ、マスメディアは豊富なコンテンツを持っているだけあって、この方法を盛んに活用している。

NPOのAmnesty International USAも、公式サイトとブログの更新がFacebookページに反映されるようにしている。ただし、Facebook上で読めるのは記事の要約のみ。リンクから公式ブログへ飛べば、全文が読めるようになっている。実際に、Facebookページで興味を持った読者が公式サイトを訪れ、ニュースレターを購読したり、寄付をしたりといった効果を生んでいるという。

Amnesty International USAのFacebookページ(Social Media Examinerの記事より)

3. 小出しにして興味を引こう

1や2ですでに触れたが、ユーザーの興味をひくためには、Facebookページに掲載する記事の内容はできるだけ小出しにしておくことをお勧めする。ちょっと姑息なテクニックのようだが、クリックしたいという気持ちを起こす点では確かに一定の効果がある。

例えば、米国のディスカウント・ショップ「Target」のページはこのテクニックをうまく使っている。下の例にあるように、興味をひく質問を投げかけて、短縮URLに誘導。ちょっと見ただけではどのサイトに飛ぶのかがわからないようになっているのだ。ただし、警戒心を抱くユーザーもいるので、短縮URLを使う際には注意が必要だ。

Targetの工夫(Social Media Examinerの記事より)

4. 公式サイトでコンテストを開き、Facebookで宣伝しよう

多くの企業がFacebookでさまざまなコンテストを開催しているが、実はコンテスト自体は公式サイトで開き、Facebookページはその宣伝に使ったほうが、公式サイトのアクセス増という観点では効果的だ。

例えば、カナダの航空会社であるWest Jet Airlineは、Facebookページで同社開催のコンテストを強力にアピールしたが、ユーザーとのやりとりはすべて公式サイトを通じて行うようにした。コンテストは、ユーザーに最近の休暇について投稿してもらい、優秀者には豪華旅行をプレゼントするというものだ。

WestJetのコンテスト(Social Media Examinerの記事より)

5. ECサイトでのセール情報などを上手に宣伝しよう

Web上でビジネスを展開している企業なら、公式サイトと各種SNSをどう活用するか、よく吟味するべきだ。

格安アパレル販売の米Gilt Groupeは、Facebookページのファンに向けて同社ECサイトのスペシャル・セールを宣伝している。Giltがうまいのは、Facebookのウォールに投稿する内容のバランスを取っている点だ。宣伝だけでなく、会話的な要素や写真、アンケートなどを投稿し、Facebookをユーザーとつながるためのツールとして活用している。

GiltのFacebookページ(Social Media Examinerの記事より)

さらなる工夫として、他のSNSより一足先にFacebookを通して、公式サイトやECサイトのお得情報を知らせるのもいいかもしれない。そうすれば、同社の顧客はFacebookページにも継続的にアクセスするはずであり、同時に公式サイトへもアクセスしてくれるはずだ。

* * *

Social Media Examinerの記事の内容はざっと以上のようなものだ。公式サイトに加えて、Facebookも運用するのは負担が大きいのではないか、公式サイトがあればもう十分ではないかといった考えを持っていた人には参考になる記事だろう。Facebookページと公式サイトの役割の違いを把握しきれていない人にとっても、多くのヒントが含まれていたのではないだろうか。それぞれのチャネルに特徴があるので、使いこなせばビジネスにとってのメリットは大きいはずだ。

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町田 龍馬

著者プロフィール

25歳 起業家。米国向けにFacebook解析ツールを「ZenMetrics」を開発しながら、NetConcierge.jpのインバウンドマーケティングとFANCAM.comの日本進出を支援(http://t.co/DX58UjKS)。過去に倖田來未FANCAMと学研カレンダーアプリの企画/ディレクション、マイクロソフトのコンサル。モットーは「海外経験者や起業家精神を持った人を増やして日本を元気にする」

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