1週間で約93万人のFacebookファンを獲得した理由

by 町田 龍馬 on 2011年8月23日

Simply Zestyブログより

日本ではまだ本格普及の前段階といった感のある「Facebook」だが、海外ことに米国では、個人はもちろん、企業や芸能人もFacebookを利用しており、アーティストの公式ページも多数存在する。そんな中で、オンライン広告とソーシャル・メディアのニュース・ブログ「Simply Zesty」が、歌手RihannaのFacebookページについて、ユニークな記事を載せている

<以下、Simply Zestyブログ記事より一部を紹介>

Rihannaの Facebookページはここ最近で人気が急上昇している。累計のファン獲得数(「いいね!」ボタンが押された数)では現在第5位ながら、先週のファン獲得数はFacebookの全ページ中で最多となった(All Facebookの統計)。先週には、92万9012人の新規ファンを獲得。これは、Facebook上で最も人気のページ(Facebook公式ページ)が先週記録した54万2535人の約2倍近くに当たる。いったい、Rihannaは、どんなマーケティング手法で、この記録を樹立しえたのだろうか。

広告宣伝との上手な連動

最近、Rihannaは清涼飲料「Vita Coco」の宣伝活動を始めた。ちょうどこの宣伝を開始したのと時を同じくして、Rihannaのページのファン数は急激な増加をみせている。Rihannaのページの運営チームはこれを好機と捉え、ただアーティストの顔や名前を利用するだけの平凡な広告宣伝とは正反対の作戦に打って出た。

運営チームは、ページに「Tropical fun of the week(今週のトロピカルファン)」を毎週ハイライトするレギュラー企画を採用。その企画で見事に選出されたファンは、ページ上で紹介され、Vita Cocoを1ケース贈呈される。

ファンがRihannaに向けて、「自分がトロピカルファンにふさわしい理由」をFacebookコメント経由で「Whosay.com」に投稿するこの企画(Facebookの利用規定に準拠していないが、Rihannaだから許されるのだろう)。ファンから投稿された各コメントだけでも、相当な数の「いいね!」をそれぞれの友人たちから獲得している。

「Tropical fun of the week」企画への投稿(Simply Zestyブログより)

ファンにとっては、公的に、大勢のオーディエンスの前でRihannaとつながることができ、「今週のトロピカルファン」という栄誉も用意されていて、参加のしがいがありそうだ。さらに、ファンだけでなく、その友人や友人の友人まで巻き込むのに成功したのが、この企画の優れた点だろう。

「Tropical fun of the week」掲載ページ(Simply Zestyブログより)

オリジナルのコンテンツを随時投入

Rihannaのページを、現在、Facebookの個人ページで最も人気の高いEminemのページと比較すると、その運営方法に歴然とした違いが見て取れる。コンテンツの投稿回数だけではなく(過去2週間でRihannaの13回に対し、Eminemは3回)、Rihanna陣営は常に魅力的なコンテンツを投稿している。Eminemページの直近の更新内容は、すべて動画やプロモーションへのリンクで、ページ管理者からのテキストは一切含まれていない。

対照的に、Rihannaのページは会話が中心で、ファンとのやりとりが生まれている。Rihannaページでも、動画やプロモーションへのリンクを投稿するが、それらは、Rihannaからのメッセージやインタビューといった独占情報など、より“つながり”を重視したコンテンツの脇役的存在として扱われている。こうした、他では見られないコンテンツこそが、Rihannaページの人気に最も貢献しているといえる。Rihannaからのメッセージを投稿したときは、3万8000以上の「いいね!」を獲得し、Rihannaページで最も話題を呼んだ投稿の1つとなった。

雑誌の表紙からFacebookへジャンプ

social snap tag

Rihannaページ運営チームは、Facebookページ自体に注力すると同時に、リンクからのトラフィック増で利益が得られるような、新しいプラットフォームを模索中である。

Rihannaは最近、女性誌最大手の『Glamour』9月号の表紙を飾り、新機能「social snap tags」を使った雑誌とWebの連携企画を行った(media pubの記事)。この機能は、QRコードのような役割を果たすタグを誌面などに設置して、iPhoneやAndroid端末のユーザーが端末のカメラでタグを撮影すると、Facebookや「Twitter」にジャンプでき、飛び先に指定されたブランドや個人を自動的にフォローできるようにするというものだ。

『Glamour』9月号の表紙(Simply Zestyブログより)

「いいね!」を買収?

上に挙げたような優れたマーケティング戦略の一方、「いいね!」の買収行為も、Rihannaページを頂点に押し上げた要因の1つではないかと取りざたされている。RihannaがLady Gagaを抜いて個人女性のFacebookページでナンバーワンの座につく前日に、「Buy Facebook Fans」サービスを提供する米Viral Media Solutionsが、Rihanna側から10万人分の「いいね!」の発注があったことを明らかにした。

ただし、Rihannaページのファン獲得数は、週間で90万人を軽く超えており、買収はたいした影響を及ぼしていないように思われる。

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町田 龍馬

著者プロフィール

25歳 起業家。米国向けにFacebook解析ツールを「ZenMetrics」を開発しながら、NetConcierge.jpのインバウンドマーケティングとFANCAM.comの日本進出を支援(http://t.co/DX58UjKS)。過去に倖田來未FANCAMと学研カレンダーアプリの企画/ディレクション、マイクロソフトのコンサル。モットーは「海外経験者や起業家精神を持った人を増やして日本を元気にする」

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